新技術・製品紹介 軽くて強い!鉄筋を使わないプレキャストコンクリート板を開発 守谷和夫氏(守谷建具店社長)が発明し、特許取得 – 『ウッドミック』2020年08月号掲載

守谷インテリア木工所がウッドミック(株式会社ウッドミック) 2020年08月号で紹介されました。以下に転載します。
全文はこちら( woodmic_2020-08_d1.pdf )。

新技術・製品紹介 軽くて強い!鉄筋を使わないプレキャストコンクリート板を開発 守谷和夫氏(守谷建具店社長)が発明し、特許取得

一般的なプレキャストコンクリート板は、床材や壁材としてひび割れの防止、強度を確保する為に、内部に格子状に組んだ鉄筋(ワイヤーメッシュ)を挿入して製造されている。その為、プレキャスト板の重量が非常に重いものとなり、取り扱いに際しては重機を必要とする等、扱いづらい資材の一つである。
この程、建具製造を本業とする守谷和夫氏((有)守谷建具店)は、鉄筋を使用せずに代わりに合板、ケイ酸カルシウム板、大平版、フレキシブルボード及び合板・木材・ケイカル板を組み合わせ積層構造にした中間板材をコンクリート板で挟み込んで製造したプレキャストコンクリート板を開発・発明し、特許第6648965号として登録された。(図参照)
守谷氏が発明したプレキャストコンクリート板は、カーテンウォールとしての用途にも使用できる軽量の壁材資材としての用途もあり、図のように木材片を利用する以外にも様々な植物系繊維を鉄筋の代わりに使用して製造でき、一方、コンクリートにカーボン等を混ぜ込んで製造すれば、電磁波等の透過を防止できる壁などにいろいろと応用できる。

木板とセメントによる放射線透過抑制ボード『ウッドミック』2015年2月号掲載

『ウッドミック』2015年2月号に掲載されました。以下に転載。

守谷和夫氏は建具職人の顔の他に、巷の発案・発明家としての顔も知られている。守谷さんが東電の福島原発事故以来取り組んでいる放射線遮蔽建材の開発状況についても知らされた。不燃建材開発の折に採用したホウ砂とホウ酸を活用してセメント等と反応させて固めた薄いボードがセシウム等の放射線を遮蔽するという事で、早く実用化して原発現場はもとより福島を始めとする住民の皆さんのお役にたちたいと一生懸命なのだ。守谷氏による試作ボードの公的試験結果も、特許申請資料として既に特許庁のホームページに掲載されインターネット上で公開されていると云うが、悲しいかな記者に専門知識が無く堂々と誌面掲載するには専門家の言質を必要とする為、今しばらく時間がかかりそうである。

さて従来、放射線透過抑制効果は鉛やタングステン等の重金属加工品類、コンクリート構成物体等、比重、質量、密度に起因する原理で実証されてきたそうであるが、守谷氏は石灰とホウ砂とホウ酸、水ガラスを混ぜて反応させ、安価で軽量な放射線透過抑制ボードを手作りして大学と公的試験研究機関で実証実験したところ、放射線透過抑制効果を発言する結果が得られ、新たな技術開発に繋がりそうだというのである。

要するに1.5mm厚の鉛板と守谷氏手作りの5.5mm厚ボードの放射線透過抑制効果が略同程度だという事で、新たな機能性を付与した住宅建材への展開が期待されるという話である。

表は守谷式モルタル(仮称)5mm厚さのガンマ線遮蔽率測定結果であるが、興味のある方は守谷氏(電話番号 042-948-2336 )に詳しく訊ねられたし…。

測定資料 線量率
( uSv / H )
遮蔽率
( % )
モルタル 8.99 ± 0.1 10.1

(安)

『ウッドミック』2015年2月10日発行 通巻383号、株式会社ウッドミック より一部改変のうえ転載(原文は次ページ以降参照のこと)